NPOとは「非営利組織」、正確には「利益拡大のためでなく、その営利的でない使命実現のために活動する組織」のことをいいます。ボランティア団体を含 む、福祉、環境、文化、国際協力、まちづくり等、さまざまな社会貢献活動を行う民間の非営利活動団体の活動が盛んになる一方で、「NPO」については、よ く知られていないこと、誤解されていることも多いようです。

non-profit-organizationNPO — Non-Profit Organizationという英語に由来。
(Not for-Profit Organizationという言い方もあります)
Non = 非  Profit = 利益  Organization = 組織
つまり、NPOとは非営利組織を意味し、正確には「利益拡大のためでなく、その営利的でない使命実現のために活動する組織」のことです。「非営利」という のは無償ということではなく、利益をあげてもかまいませんが、その利益を組織の構成員で配分しないこと(「利益の非分配」)が原則です。

 

★NPOの社会的位置づけ

行政や企業と同格に分類される第3の組織です。

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★NPOの範囲

1.    狭義には「NPO法(通称)」に基づいて設立されたNPO法人をいいます。
2.    中義には、最も一般的なNPOの使い方として、ボランティア団体や市民活動団体といわれる任意団体を含む組織・グループを指します。
3.    広義には、社会福祉法人、社団法人、財団法人、学校法人、医療法人等のすべての営利を目的としない公益団体を含めます。 
中には、農協や生協なども含めて使う場合もあります。npo-03

 

●NPO法人とは?

 

★NPO法人=特定非営利活動法人の通称

平成10年12月1日に施行された「特定非営利活動促進法」(通称「NPO法」)に基づいて認証を受け登記された法人のことです。

 

★法人格を取得する効果

「特定非営利活動促進法」(通称「NPO法」)は、NPOが法人格を取得する道を開いた画期的な議員立法です。
任意団体では個人名で行わざるを得なかった、銀行口座の開設や事務所の借入、不動産の登記、電話の設置などがすべて法人名でできるようになり、個人と団体の法的な責任が明確に区分されます。
また、任意団体では対象にならなかった行政からの事業委託先になったり、助成や補助金の対象の枠に入ったりします。一方デメリットとしては、年度末報告書の作成等の事務的な手間がかかること、団体を管理するコストが増えることがあげられます。

 

●NPOとボランティア

 

★NPOとボランティアの違いを理解しましょう。

簡単に定義すると、NPOは「組織」、ボランティアはNPOを構成する大切な要素としての「人」「活動」を指す言葉です。
NPO= 自発的な非営利の組織・団体 —- ボランティアが活動する場・ボランティアの受け皿
ボランティア= 自発的な活動を行う個人 —-自発的な活動

なお、ボランティアとは、無償であることが一般的です。
ボランティアの四原則は以下のように定義されています。

1、自発性・自主性
自分の意志が尊重され、自己決定によって行うこと。
押し付けられたり、強制されて行うものではなく、自分からすすんで行うことは、ボランティア活動の基本です。

2、社会性・公益性
特定の個人や団体の利益のためでなく、その成果が広く人々や社会に利益をもたらすこと。

3、先駆性・創造性
新しい分野や問題に対して、より積極的に取り組み、社会を開発していくこと。
先駆的に行政に提案したり、関心の集まりにくい課題に取り組むなどの役割ももっています。

4、無償性・非営利性
金銭的利益を目的としたり、労働としての対面を求めたりしない、非営利の行為であること。

 

★NPOとボランティアの関係

npo-04「サービスボランティア」と「無給スタッフ」のメンバーだけで成り立っているNPOを「ボランティア団体」と呼び、「サービスボランティア」だけのメンバーでサークル的に活動を行っているNPOを「ボランティアグループ」と呼ぶことが多いようです。

◎サービスボランティア
直接的にサービスや活動を行う人
時間のある時に好きなことを行う人

◎無給スタッフ
インターン・理事・運営委員・事務局担当者

 

 

●NPOの財源

 

NPOが有給スタッフを抱えたり、事務所を借りたりするには、一定の収入を確保する必要があります。 行政の税金、企業の対価収入に相当するNPOの財源は次の5つに分類されます。npo-05

◎会費
NPOの所属会員からの年会費や入会金等。

◎助成金・補助金
特定の事業実施の為に、経費の一部または全てを支援してもらうもの。

◎寄付
市民・企業・学校などから。

◎委託費
行政等の委託事業費。今後のNPOの有力な収入源。

◎事業収入
有料でサービスや商品を提供した対価。

 

●NPOの法律(特定非営利活動促進法)

 

★この法律の目的は?

ボランティア活動をはじめとする社会貢献活動を行う団体に、広く法人格を取得する道を開いて、その活動の健全な発展を促進し、公益の増進に寄与することを目的としています。 ここで言う公益とは、公益=国益ではなく、「不特定多数のものの利益」を指します。

 

★NPO法人になるには?

NPO法人として法人格を取得するためには次の要件を満たす必要があります。

 特定非営利活動を行うことを主たる目的とすること。

 営利を目的としないものであること。

 社員の資格の得喪に関して、不当な条件を付さないこと。

 役員のうち報酬を受ける者の数が、役員総数の3分の1以下であること。

 宗教活動や政治活動を主たる目的とするものでないこと。

 特定の公職者(候補を含む)又は政党を推薦、支持、反対することを目的とするものでないこと。

 暴力団でないこと、暴力団若しくは暴力団員の統制の下にある団体でないこと。

 10人以上の社員を有するものであること。
これらの要件を満たしていれば、設立にあたって、基金や資本金などは不要、手数料も必要ありません。

 

★特定非営利活動とは?

特定非営利活動とは、次の17の活動のいずれかに該当し、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とするものをいいます。

1. 保健、医療または福祉の増進を図る活動
高齢者・障害者への介護サービスの提供、難病者への支援、薬物依存症のケア、点字・手話のサービス、公衆衛生の啓発、薬品の情報提供など、広く保健・医療・福祉に関する活動が該当します。

2. 社会教育の増進を図る活動
「社会教育」というのは広い概念で、学校以外で行われている「学校教育」以外の教育活動を指します。消費者教育活動、フリースクール、生涯学習の推進などの活動が入ります。

3. まちづくりの推進を図る活動
「まちづくり」とは、一定の地域に暮らす人々が、より人間らしく生活していくことを目的としたさまざまな活動を指します。地域おこし、町並み保存、地域情報誌の発行などの活動を指します。

4. 文化、芸術またはスポーツの振興を図る活動
郷土資料館や歴史館、演劇鑑賞会、市民音楽団、芸術家の支援、スポーツ大会の運営、スポーツ指導・教室、地域のスポーツチームなどの活動が該当します。

5. 環境の保全を図る活動
野鳥の保護、森林保全、河川の浄化、水質汚染調査などの自然環境の保全だけでなく、ペットの保護、リサイクル運動、騒音被害を減らす運動など、動物保護や住環境の保全を図る活動も該当します。

6. 災害救援活動
災害の救援に関する直接的・間接的な活動が幅広く該当します。災害の予防や災害被害者への支援活動もこれに該当します。

7. 地域安全運動
地域における、犯罪・事故の予防、犯罪・事故被害者の援助、犯罪を行った者の更生、交通安全の確保などの活動がこれに該当します。

8. 人権の擁護または平和の推進を図る活動
差別をなくす活動、マイノリティの権利擁護、人権に関する啓発活動、冤罪の裁判支援などの人権を守る活動や、軍縮、戦争の記録、核兵器に反対する活動など、平和を推進する活動が該当します。

9. 国際協力の活動
難民の支援、途上国における教育や生活支援などの活動のほか、国内での開発教育、留学生支援、帰国者の援助、国際交流、文化交流などの活動が該当します。

10. 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
性差別をなくす活動、女性の自立支援、セクシャルハラスメントを防止する活動など、男女が均等に利益を受け、責任をもつ社会づくりをめざす活動が該当します。

11. 子どもの健全育成を図る活動
いじめの相談、保育所の運営、学童保育、帰国子女のサポート、子どもへの野外学習を提供する活動、遊びの伝承など、子どもの育成を目的とした活動が広く該当します。

12. 情報化社会の発展を図る活動
インターネットなど、新しい情報通信技術手段の地域での有効な活用や技術的な格差の解消を図り、情報化社会の発展を促進する活動が広く該当します。

13. 科学技術の振興を図る活動
大学の関係者が各自の研究を基に、平和で豊かな市民生活を築くための科学技術の普及を図るような活動が該当します。

14. 経済活動の活性化を図る活動
ベンチャー教育等、起業活動の環境整備を図り、例えば商店街の活性化を通じて利益だけを望むのではない地域全体の人と人の関係を重視した経済活性化の促進を図る活動などが該当します。

15. 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
社会や個人の求める様々な職業分野や就労形態を整備し、就労を支援するために年齢、性別、国籍などの区別なく訓練の機会を提供するような活動が該当します。

16. 消費者の保護を図る活動
消費者に対して商品の科学的な情報提供、商品知識の普及を図り、例えば一方的な物の消費ではなく資源が循環する継続的な社会生活を推進する活動などが該当します。

17. 上記の活動を行う団体の運営または活動に関する連絡、助言または援助の活動
NPO団体への助成活動、運営相談、ボランティアの派遣、情報提供など、1~16の活動を行う団体への支援活動が該当します。

 

★法人設立の手続きは?

法人設立の手続きは、申請に必要な書類の原案を作成し、設立総会で法人化する意志を決定したうえで、以下のような流れを経て法人設立を完了することができます。

◎法人設立の認証申請
県内に事務所を有する団体は、岐阜県知事に対して別記の請願書類を提出する。

◎公告
県は県報で一定の事項を公告する。

◎縦覧
県は提出書類のうち一定のものを2ヶ月以内(通常二週間位)に認証・不認証を決定し通知する。

◎設立登記
認証を受けた団体は、二週間以内に登記所で法人設立登記をする。

◎設立登記完了届出書の提出
登記完了後、法人は県に設立登記完了届出書を提出する。

 

★法人申請に必要な書類とは?

法人申請に必要な書類は、次の1~16の各書類です。これらの書類のうちで最も大切なのは「定款」です。一度決めたら変更には総会の了承が必要ですし、所轄庁にもう一度審査されることになるからです。

1. 設立認証申請書
2. 定款
3. 役員名簿
4. 各役員の就任承諾書
5. 各役員の住所を証する書面(住民票などです。)
6. 各役員の宣誓書の謄本
各役員が自ら法律に定められた役員の欠格事項に当てはまらないことを宣誓し、団体または団体の代表に対して宣誓書を提出し、団体の代表がそれをとりまとめ、その写しを所轄庁(県)に提出します。
7. 役員のうち報酬を受ける者の名簿
8. 社員のうち10名以上の者の名簿
社員とは「総会で議決権を持つ会員」のことです。
9. 法人格取得要件のうち一定の事項に該当することを確認したことを示す書面
法人格取得要件のうちの一定の事項とは、次の3つのこと。
〇宗教活動や政治活動を主たる目的とするものでないこと。
〇特定の公職者(候補を含む)又は政党を推薦、支持、反対することを目的とするものでないこと。
〇暴力団でないこと、暴力団若しくは暴力団員の統制の下にある団体でないこと。
10. 設立趣旨書
11. 設立者名簿
12. 設立総会などの議事録の謄本
13. 設立当初の財産目録
14. 設立当初の事業年度を記載した書面
15. 設立の初年および翌年の事業計画書
16. 設立の初年および翌年の収支予算書

 

★法人び管理・運営に関する制約とは?

NPO法人の管理・運営に関しては、次のような制約があります。

< 役 員 >

◎法人には、理事3人以上及び監事1人以上を置かなければなりません。

◎理事は法人を代表し、その過半数をもって業務を決定します。

◎役員になれる人については、親族の数など法律で一定の制限が設けられています。

< 総 会 >

◎法人は少なくとも年1回、通常総会を開催しなければなりません。

< 収益事業 >

◎法人は、特定非営利活動に係る事業に支障がない限り、その収益を特定非営利活動事業に充てるため、収益事業を行うことができます。この場合、収益事業に関する会計を特定非営利活動に係る会計から区分しなければなりません。

< 会計原則 >

◎法人は、予算に基づき、また、正規の簿記の原則に従って会計簿を記帳するなど、法律の第27条に定められた原則に従い会計処理を行わなければなりません。

< 情報公開 >

◎法人は、毎年(毎事業年度)の事業報告書、貸借対照表、収支計算書等の書類を作成し、定款などとともに事務所に備え置いて、利害関係人に閲覧させなければなりません。また、県にもこれらの書類を提出する必要があります。

◎提出された書類は、県(生活文化課)でも閲覧することができます。

< 監 督 >

◎法令違反等一定の場合には、県は、その法人に対し、①報告徴収、②検査、③改善命令、④設立認証の取消しをすることができるようになっています。

 

★税制上の取り扱いは?

法人税・法人事業税

●公益法人と同様に、法人税に規定された「収益事業」からの所得に対しては、課税されることとなります。
●それ以外の所得に対しては非課税です。
●課税される場合の税率は株式会社等の普通法人と同じです。

法人住民税(県民税・市町村民税)

●収益事業を行っている場合は均等割と法人税割が課税され、収益事業を行っていない場合は均等割のみが課税されます。
●なお、県では、収益事業を行っていない法人に対しては、県民税の均等割を減免することとしています。
(減免を受けるためには申請が必要です。)